文化の日は国民の祝日で11月3日。1948年の国民の祝日に関する法律（祝日法）第2条によれば、趣旨は「自由と平和を愛し、文化をすすめる」。1946年に日本国憲法が公布された日。
この日に皇居で文化勲章の親授式が行われる。文化の日を中心に、文化庁主催による芸術祭が開催される。また、博物館の中には入館料を無料にしたり、様々な催し物を開催する所もある。
当初は「憲法記念日」休日が提案されたがGHQの反対にあい、5月3日が「憲法記念日」となった。

11月3日は明治天皇の誕生日であり、明治時代は天長節（1873-1911年）、昭和に入ってからは明治節（1927-1947年）という休日だった。ちなみに天長節は天皇誕生日に当たり、大正時代は大正天皇の誕生日である8月31日、戦前の昭和は昭和天皇の誕生日である4月29日が天長節として休日であった。ただし、大正天皇の天長節は8月31日という夏だったので翌年から行事が容易な10月31日に変更された。
また、天皇崩御の日も先帝際として休日であった。大正時代は7月30日が明治天皇祭、戦前昭和では12月25日が大正天皇祭という休日であった。

元々、憲法発布は11月1日の予定であったが、施行日がメーデーと重なるという理由で直前に11月3日に変更された。

まんがの日：日本漫画家協会と出版社5社が「漫画を文化として認知してもらいたい」と制定。
レコードの日：日本レコード協会(RIAJ)が「レコードは文化財」として制定。
文具の日：東京都文具事務用品商業組合等が「文具と文化は歴史的にみて同義」として制定。

文化勲章は、1937年の文化勲章令によって定められた、科学技術や芸術などの文化の発展や向上にめざましい功績のある者に授与される勲章。文化功労者選考分科会の意見を聞いて文部科学大臣が推薦し、内閣府賞勲局で審査し、閣議で決定する。慣例としてノーベル賞受賞者が文化勲章未受章の場合はノーベル賞受賞の年に授けられる。
11月3日の文化の日に皇居宮殿松の間で天皇から直接授与（親授）される。1996年以前は宮中で天皇臨席のもとに内閣総理大臣が勲記と勲章を手交する伝達式の形式で行われていた。
勲章は橘の中央に曲玉がデザインされている。昭和天皇のご意向により桜から橘に変更された。桜は武を表す事が多いので文化を表すには橘が良いのではということだった。
日本国憲法第14条の規定（勲章への特権付与の禁止）により受章者は金品等の副賞はない。そこで、文化勲章受章者は同時に文化功労者でもあるように運用することにし、文化功労者年金法に基づく終身年金が支給される。
文化勲章辞退者には大江健三郎、杉村春子などがいる。


文化勲章授与式


文化勲章 筑波大学 朝永記念室

明治神宮は、東京都渋谷区にある神社。明治天皇と昭憲皇太后を祭神とする。正式な表記は「宮」の「呂」の中間の線が入らない古字である。
明治天皇の御生誕日である11月3日に「例祭」が行われる。宮中より勅使が差遣される。
明治天皇崩御後、京都の伏見桃山陵に葬られた。東京市民（当時）の要望により、1920年（大正9年）に完成、11月2日に鎮座祭が行われた。土地は元彦根藩藩主・井伊家の下屋敷。全国から13,000人のボランティアが参加した。本殿は太平洋戦争時の空襲で焼失し、1958年に建て替えられた。
神宮内苑の森は、、日本各地や朝鮮半島・台湾からの献木365種約12万本が計画的に植えられた人工林である。
明治神宮にはおみくじは無く、代わりに明治天皇・昭憲皇太后が詠んだ和歌を「大御心」として授かる。


秋の明治神宮 SAKURACAFEHATAGAYA
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例祭ポスター 明治神宮HP